【レビュー】Wilkinson WVS1302P(ウィルキンソンのロック式トレモロ)をSuhrに載せた編

ウィルキンソンのロック式トレモロを、2週間ほど使ってみた感想を纏めてみた。

 

はじめに。

私は検討を重ねた結果、「少々手を加えてロックサドルだけ510TSに載せ替える」という方法で実装しています。ブリッジ全体の換装はしていません。

よってこの記事はWVS1302Pの「純粋な」レビューではないことをご了承ください。

考えようによっては、サドル単品(WVS130)のレビューみたいなものです。

 

【サマリー】

音色は変わるか:トレブルツマミを0.3目盛足した程度の変化はあるが、それ以外はない。

アームの「効き」はいかほどか:510TSとほぼ変わらない。効き幅が広くなった気がする程度。

チューニングの狂い:なくなった。

トラブル:起きていない、起こる気配もない。

個人の感想:2ポストタイプのシンクロトレモロ利用者なら、導入を積極検討する価値あり。

 

…そんなわけで私のメインギター、SuhrのModernに載せてみた。

使用前

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使用後

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このルックス、個人的には好き。

 

【音色】

ほぼ変わらないが、トーンに若干の変化を感じた。

Raw Vintageのサドルと比較すると、トレブルのツマミを0.3目盛だけ上げたイメージ。簡単にリカバリできる範囲、イコライジングの問題だけといえる。スチールブロックサドルとの音質差はもっと小さいだろう、と予想している。

例えばコンプレッションが掛かったりするような類の変化は感じない。

 

【アームの効き】

基本的に変わらないが、ごく僅かに広がった気もする。個人的にはフロイドローズのような変化幅を期待したのだが、そんな事は起きなかった。

ロックサドルによってトレモロブロック部分の数センチの弦の遊びが減ったくらいでは、影響がないようだ。

 

【チューニングの狂い】

フロイドローズレベルの狂わなさ。

「シンクロトレモロの特に3弦と6弦の狂いは、サドル部分で生じる、それを解消する」という目的はほぼ100%達成といえるだろう。

換装以前は、アームを使って1弦と3弦に若干狂いが出る程度の狂いが生じていた。

サドル換装後は、ダウンボムやグニャグニャビブラートを繰り返しても、ほぼ狂いのないレベルに収まっている。

 

【トラブル】

なし。素晴らしい。

調子に乗ってFRTのようにアームアップしまくってみたが、3弦も元気。サドルの曲げが少々キツい作りなので弦切れを心配していたが、杞憂に終わった。

ちなみに弦をアンロック状態で使っても、まともに使えました。バズも生じません。

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トラブルではないが、変化として。

ロックナットの塗装が剥げてきた。1弦と6弦とで、ナットのツヤが違うのが判るだろうか。

当初はパームミュート時にロックナットの感触が気になったが、すぐに慣れた。

 

個人的な事前予想は「使用感も音質もフロイドローズに寄るだろう」というものだったが、結果はチューニング安定化のみ、変化はほぼなかった。

そして変化は弾き手に起きた。

トレモロ酷使後のチューニングが安定したため、グニャグニャビブラートとダウンボムの頻度が激増。…たのしい。

個人的にはぜひ流行ってほしいプロダクト。